運命のチェス盤


運命、という言葉の響きにはどこか、どんなにもがいてもあらがいきれない苦しみや暗さが漂います。それでもどうにか自分の望みを叶えようと、あらがわずにはいられない。


あらがいきれない運命という名の強制力に、それでも立ち向かおうとする意志。


そんなものを思いながら制作した作品です。



椅子に腰かけたウサギが嫣然と見下ろす足元には、チェス盤。足元には駒。

ほんの少し笑みをたたえたその表情は、盤上で右往左往する駒たちの姿を楽しんで見ているよう。


私の運命もまた、このウサギにまるで観劇を楽しむかのように観察されているのかもしれません。



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